トレック 2022年モデルの新型FX Sが発表!旧モデルとの違いとは?

クロスバイク

2022年3月14日、トレックから2022年モデルとして、新型FX Sが発表されました。この記事では、新型の特長、旧モデルとの違い、通常のFXとの違いなどを深堀りします。

フルモデルチェンジを果たした2022年モデルのFX S

トレックFX Sってどんなバイク?普通のFXとどう違うの?

トレックのFXシリーズは、ジャイアントのエスケープシリーズと並んで、「クロスバイクの定番」といえる人気シリーズです。FXの中でFX 1、FX 2、FX 3、FX 4は、Sが付かない”無印FX”です。 一方で、FX Sの”S”はスポーツのSで、よりスポーティなモデル、高級クロスバイクとしてラインナップされています。

定番クロスバイクの高級版がFX Sだ

FXとFX Sの違いその1. フレームの設計

フレームの性格を決めるのが設計図ともいえるジオメトリーです。

ステムの長さやサドルポジションなどでポジションのカスタマイズはできますが、基本的な設計思想はジオメトリーで決まります。 FXは街乗りに向いており、楽な姿勢で乗りやすい設計です。FX Sはよりスポーティ、やや前傾姿勢が強めで、ロードバイクとクロスバイクの中間のような姿勢になります。

FXとFX Sの違いその2. フレーム素材

無印FXはメインフレームがアルミでできている一方、FX Sはフルカーボンフレームです。カーボンフレームはアルミよりも軽量なことが多く、素材の特性として振動を吸収しやすく、乗り心地が良くなります。

FXとFX Sの違いその3. 価格

無印FXの価格帯は10万円以下ですが、FX Sシリーズは18万円以上です。

このような違いから、無印FXは街乗りや通勤/通学メインでクロスバイクを使いたい方向けのモデルです。FX Sは予算に余裕があり、休日に長い距離をフィットネスで乗りたい方におすすめのモデルです。どちらのモデルもあらゆる用途に使えますが、20kmを超えるようなサイクリングにチャレンジしたいのであれば、カーボンフレームのFX Sは検討に値します。

新型FX Sと旧型との違いは?何がアップデートされた?

新型FX Sはおよそ5年ぶりのフルモデルチェンジ。まったく新しい設計で生まれ変わっています。この記事では5つのポイントで新型の魅力に迫ります。

  1. ケーブルルーティングが変更
  2. 標準装備が太いグラベルタイヤに変更
  3. Iso Speed廃止で軽量化
  4. フロントシングルの変速システムに変更
  5. 拡張性がアップし、街乗りバイクとしても使いやすく

新型FX Sはケーブルルーティングが変更

変速やブレーキのためにハンドルから伸びるケーブル類が、フレームの前面にまとめられ、フレーム内に入るようになり、ケーブルが目立たなくなりました。

フレームの前面に美しくまとめられたケーブル
無印FXはこのようにケーブルが目立つ

ロードバイクでもここまでケーブルが目立たないのはカーボンの高級モデルくらいなので、非常に高級感のあるクロスバイクとして演出されています。

新型FX Sは標準装備が太いグラベルタイヤに変更

タイヤの太さは乗り心地に直結します。タイヤが太いとタイヤの中で保持できる空気の量が多くなり、その分空気圧を下げてもパンクせずに乗れるようになります。新型FX Sはタイヤ幅が32mm→40mmと大きくワイドになりました。タイヤは表面に凹凸のあるグラベルタイヤに変更され、ちょっとして未舗装路でも気にせず乗れたり、段差から伝わる衝撃が少なくなります。

グラベルタイヤなら砂利道や段差も楽々

一方で太いタイヤはやや重量アップにつながってしまいます。街乗りメインで段差もそれほど気にしないのであれば、クロスバイクやロードバイク用の28mm-32mm程度の、凹凸のないスリックタイヤに履き替えれば、より軽快なライドを楽しめるでしょう。

新型FX SはIso Speed廃止で軽量化

旧型FX Sには、座面の下部にIso Speedと呼ばれる振動吸収システムが備わっていましたが、新型ではこのシステムが廃止されました。

Iso Speedは乗り心地を良くする素晴らしい装置なのですが、構造が複雑なために若干の重量増、そしてコストアップにつながっていました。

新型FX Sはタイヤ幅を太くすることで乗り心地を良くし、代わりにIso Speedを廃止することで軽量化、低価格化を狙ったのでしょう。

Iso Speedは可動部なので定期的なメンテナンスが不可欠でしたが、その手間もなくなります。

新型FX Sはフロントシングルの変速システムに変更

旧型FX Sの変速システムはフロントダブルと呼ばれ、2つの変速機を併用してギアを決めるものでした。2つを併用した方が幅広いシチュエーションに対応しやすいのですが、操作が複雑になります。

新型は1つのギア操作だけで幅広いギアの重さを選べるフロントシングルというシステムを採用しています。これにより、初心者でも直感的にギアチェンジが可能になります。変速機が1つ不要になり、軽量化にも寄与していそうです。

FX Sはフロントシングル前提の設計となっている

新型FX Sは拡張性がアップし、街乗りバイクとしても使いやすく

旧型FX Sはフィットネス目的として、ロードバイクに近い設計になっていました。そのため、キックスタンドに標準対応しておらず、キックスタンドを使いたいユーザーは有無を言わさず無印モデルを選ぶしかありませんでした。

新型FX Sは無印モデルと同様のキックスタンド用のダボ穴を装備しています。またフレームバッグをネジで装着できるダボ穴も付き、かなり拡張性が広がっています。休日のサイクリングはもちろん、街乗り高級クロスバイクとしても候補に挙げやすくなりました。

フェンダーやキックスタンドなどのカスタマイズも自由自在

新型 FX Sと旧型FX S、無印FXとの違いまとめ

 新型FX S旧型FX S無印FX
ケーブル目立たない目立つ目立つ
標準タイヤ40mm32mm32mm
Iso Speedなしありなし
変速システムフロントシングルフロントダブル混合
キックスタンド可能不可可能

新型FX Sの価格は?

新型FX Sは2つのグレード、FX S 4とFX S 5のラインナップがあります。

FX S 5はFX S4よりも37,000円高くなります。フレーム自体は共通ですので上記のような特徴はどちらを選んでも同じです。FX S 5はグレードが高いパーツがついています。スムーズな変速、よく効くブレーキ、乗り心地の良いシートなどを求めるのであれば、S 5を選ぶ方がよいかもしれません。

 FX S 4FX S 5
価格¥184,000¥221,000
カラーグリーン/グレーの2色展開ブルー1色
サドルBontrager H1
(無印版と同じ廉価モデル)
Bontrager Montrose
(ロードバイクにも使われるミドルグレード)
ブレーキプロマックスシマノ
変速段数10段11段
シートポスト廉価グレードミドルグレード

新型FX Sのカラー展開は?

FX S 4はグリーン/グレーの2色展開、FX S 5はブルーの1色です。バイクに乗り続けるにはお気に入りのカラーも大事。スペックだけでなく、見た目も重要な要素です。

新型FX S 4はどんなカラー?

FX S 4はのっぺりした塗料ではなく、ラメが入った高級感のあるフレームカラーです。グレーのモデルのTREKロゴはヘアライン加工があり、シックで高級感があります。

FX S 4 LITHIUM GREY
FX S 4 DARK AQUATIC

新型FX S 5はどんなカラー?

FX S 5はNAVY CARBON SMOKEという名称のカラーです。スモークカラーというのはトレックのロードバイクに時々採用されるのですが、透明の塗料に少しだけ色が乗ったのような特殊なペイント手法です。これによってフレームの地の色が外から見えるようになります。少しモヤモヤしたような独特な見え方になるので、こちらもかなり高級感があります。

ロゴはアウトラインのように加工されていて、ロゴの主張が控えめなのがエレガントな印象を与えます。

FX S 5 NAVY CARBON SMOKE

新型FX Sはどんな人におすすめ?

予算に余裕があって、ワンランク上のクロスバイクが欲しい人におすすめのバイクです。予算を抑えて買いたい方は無印のFXシリーズを選択するのが良いでしょう。

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