新型Madone(マドン) 2023年モデルがドーフィネで発見される

ロードバイク

2022年6月5日に始まったクリテリウム・ドゥ・ドーフィネの会場で、トレック・セガフレードチームが2023年モデルの新型Madoneと思われるバイクに乗っていることが判明した。

本記事では写真から読み取れる情報を元に、2023年モデルの新型Madoneの姿を予測する

Madoneの変遷

Madoneが現在のようなエアロロードバイクに変わったのは2015年のこと。Madoneの5世代目となったMadone 9はオールラウンダーから空力に特化したスーパーバイクに生まれ変わった。

エアロなだけでなく、車体重量も軽く、IsoSpeedをシートチューブに仕込み乗り心地も抜群。他社のエアロロードとは一線を画すクオリティであった。

2018年にはトレックはディスクブレーキモデルを搭載した新モデル、6世代目のMadone SLRを発表した。空力が向上し、Iso Speedは調整式になり、ロゴは巨大化された(笑)

本来のモデルチェンジのリズムからすると、3年に一度、つまり2021年にモデルチェンジがあるのでは?と考えられていたが、2021年は特にアナウンスがなかった。Madone→Domane→Émondaの順番のモデルチェンジと考えると、2021年のMadoneフルモデルチェンジに期待した方はさぞかしがっかりしただろう。

新型Domaneの登場

2022年の4月のパリ=ルーベでは、おそらく近々フルモデルチェンジを果たすであろうDomaneが発見されている。

ここで多くのライダーの頭によぎったのは、Madoneが廃盤になるということだろう。

事実、スペシャライズドはTarmac SL 7を発表するタイミングで人気絶頂だったVengeを廃盤にした。

オールラウンダータイプのバイクの空力が改善されたことで、ピュアレーシングバイクを一本化する流れができた。メーカーからしても、似たようなターゲットのライダーに2つのモデルを用意するのは費用対効果が良くない。

急転直下の新型Madone

それだけに今回ドーフィネで突如として現れたMadoneには多くの人が驚きの声を上げた。

まず何よりも目立つのはトップチューブとシートチューブの交点にあたる部分が大きく二股に分かれ、大きな穴が穿たれたことだろう。

画像

これにはまったくもって驚いた。

よく見ると、穴の中に”Iso Flow”という文字が見える。”Iso”はIsoスピードから来ていることは間違いなく、振動吸収を高めることを主目的にした構造であろう。

Flow=流れとあるように、整流のための構造であることも間違いない。トップチューブ下を通る空気の流れを整え、空力も大幅に改善しているに違いない。

さらにポジティブなのが重量に与える影響だ。Isoスピードは複数のパーツから成り、さらにベアリング機構や調整機能が必要になる。

重量がかさむのは当然で、Madoneはリムハイトの低いホイールを使っても7kgを切るのは至難の業だ。そのため、例えばツール・ド・沖縄のような平坦でのエアロ性能と登りの軽さの両方が求められるレースでは、Émondaのようなオールラウンダーが選ばれる傾向にある。

しかし新型Madoneのようにフレームの構造だけで振動吸収性が担保できるなら話は別だ。新型でも快適性の高いエアロロードというポジションを取りたいトレックからすれば、そこは考慮しての判断だろう。

ホリゾンタルフレームの復権

トレック・セガフレードの大柄な選手が駆るMadoneしか写真にはないが、タイムトライアルバイクを彷彿とさせる水平なホリゾンタルフレームだ。50や52などのフレームではどのようなルックスになるのだろうか?特に手足の短いアジア人にとっては購入を決定するかどうかの大きな分かれ道となるだろう。

新型Madone 2023年モデルの発売はいつ?

そう遠くないだろう。

ドーフィネの実戦で最終チェックを経て、おそらくは6月30日に開幕するツールドフランスのチームプレゼンテーションに合わせて発表するのではないだろうか?

新型Madone 2023年モデルはいくら?

ロードバイクの価格高騰が激しい昨今、また供給にも課題があることを考えると、あえて高めの値付けをして需要と供給のバランスをとることも考えられる。

ハイエンドのコンポとホイールを搭載したトップモデルでは160-180万円程度になるのではないだろうか?

ポジションにこだわるライダーが多いことを考えると、完成車よりもプロジェクトワンでのオーダーに絞って展開する可能性も高い。

新型Madone 2023年モデルはフレームセットでも買える?

意外と知られていないが、トレックのハイエンドロードは、プロジェクトワンでフレームセットでの購入が可能だ。

前作のMadoneはハンドル無し、シートポスト付で60万円ちょっとだったことを考えると、新型は70万円程度になるだろうか?

新型Madone 2023年モデルが買いなのはこんな人!

もっとも恩恵を得られるのは、現在リムブレーキのハイエンドロードに乗っていて、レースに出るために最新のエアロディスクロードが欲しい人だとう。このタイミングならシマノの12sコンポにハイエンドホイールをあしらい、最高の満足度を得るのが後悔が少ないだろう。

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